ひとり遊びのポルカ

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激走750㎞!新潟県 道の駅全部行く[2日目]

北陸「道の駅」スタンプラリー&クーポンラリーに突然参加してみる事にした。

スタンプラリーの期間は再来年3月までだが、なぜか3日で新潟県40駅のスタンプすべてを取ろうとした旅の記録だ。

 

2日目は中越地方を回っていく。

 

三条・燕エリア

13駅目 燕三条地場産業振興センター

7月30日。昨夜は22時半に寝落ちしたため、6時頃目覚めた。おはようございます。
前日に買っておいたコンビニのパンを食べ、温かい緑茶を飲んで、念入りに日焼け止めを塗ってからホテルを出発した。

燕三条地場産業振興センターは、駅前のホテルから車で5分とかからない。金物の町として知られる燕三条製の包丁や食器を販売している。

しかし、時刻は朝8時前。いちかばちか入口まで行ってみたが、自動ドアは開かなかった。

とりあえず写真には収めたが、さて。ここで、前日の失態を思い出しておきたい。

下越エリアで時間配分を完全に間違え、1日目に予定していた南蒲原郡と下田村の3駅(たがみ、庭園の郷保内、漢学の里しただ)を取り逃していた。
反省した私は、2日目は早めに出てその3駅へ行くつもりであった。開館前でスタンプは取れなくとも、「3日で全部行く」という建前だけは守るべきかと思った。
思ったのだが、実際閉まっていると、思ったより意味のないことのような気がした。
それに、昨日のことを思い出すと、2日目も後の方の時間が気になる。
途中まで田上へ向かいかけていたが、思い直し、3駅と燕三条のスタンプについては今回あきらめ、別日に改めて出直すことにした。申し訳ない。

 

信濃川を渡って県道1号で田上へ戻ろうとしていたが、三貫地で左折して信濃川を再度渡り、弥彦方面へと向かった。

 

14駅目 国上

国上山の麓、道の駅国上に到着した。以前何度か訪れたことがあるが、7月1日にリニューアルしたばかりらしく、すっかりおしゃれになっていた。

建物の裏手には広々とした公園があったり、デイキャンプや手ぶらでのバーベキューを楽しめるエリアがあったり、おしゃれなフードコンテナが並んでいたりする。なんというか、すごく「陽」だ。

併設の温泉施設「てまりの湯」の源泉を使った足湯がある

足湯が好きなので、もちろん入ることにする。
壁部分がすべて開放されていて、涼しい風が入ってくるのが気持ちいい。足をつけると、冷たくてびっくりした。
源泉が20℃ほどの冷泉のため、夏の間は加温せず『ひんやり足湯』として営業しているのだとか。最初は冷たかったが、浸かっているうちにじんわりと温まる感じがしてきた。きもちい~~~。ずっと入っていられる。

おしゃれだねえ

ずっと入っていたかったがそうもいかない。というか、気持ちよすぎて、危うくスタンプのことを忘れて出発しそうになった。足湯、恐ろしい。

出発したが、すぐ横に「酒呑童子神社」の看板を見かけて、つい車を右折させた。

酒呑童子神社

寄り道してしまった。
入口には広い水場があって、シオカラトンボがたくさん飛んでいる。私が入っていくのと入れ違いに、虫取り網を持った子供たちが数人出て行った。

モテすぎた故に鬼になってしまった酒呑童子の伝説

酒吞童子といえば歌舞伎の演目でも知られる京都の大江山伝説が有名だが、出生の地は越後ともいわれているのだそうだ。知らなかった。伝説を要約すると、

燕市・砂子塚城主の子として生まれた酒呑童子は幼名を外道丸といい(すごい名前だ)、手の付けられない乱暴者だったので国上寺に預けられる。
とんでもない美男子だった外道丸には近隣の娘たちから山のような恋文が届くが、母の死を機に仏道の修行に一心に励むようになっていた外道丸は、一切それらを読まず放っていた。
ある日外道丸は、その恋文の一通をしたためた娘が、返信がないのを苦に自害したと耳にする。そこで初めて恋文の詰まったつづらを開けたところ、中から紫の煙が立ち昇り、それに巻かれた外道丸は、気づけば悪鬼の姿となっていた。
そこで仏道を捨て、京都の大江山へ赴き鬼の頭領になったという。

なんだか、少し酒呑童子に同情してしまう話だ。モテすぎることは罪なのか。

 

大河津分水路に沿って海の方へ向かい、寺泊へ出る。まだ10時前というのに寺泊の鮮魚店街はもう買い物客で賑わっていた。それを横目に、海沿いを柏崎方面へ進む。

 

出雲崎・柏崎エリア

15駅目 出雲崎 天領の里

出雲崎日本海のすぐそば、歌人であり流浪の旅人でもあった僧・良寛の出生地だ。「天領」とは江戸幕府の管轄地という意味で、江戸時代には佐渡からの金銀を陸揚げしたり、北前船の寄港する町だった。

すぐ裏は海。今日は遊んだりしません

良寛コーヒーのソフトクリームが食べたかったが、機械が調整中で買えず、すごすごと駅舎正面に戻って来た。

1枚目の写真では無人だが、物産センター手前、パラソルの立ててある露店にご年配の婦人が座っていた。梅干しや漬物の並ぶ中に出雲崎産もずくのパックを見つけて私は、うお!と浮きたった。以前高速のPA出雲崎のもずくを買ったことがあり、それが大変においしかったのだ。
暑い日だったので「常温で持ち歩いても大丈夫ですか?」と尋ねると、ご婦人は「大丈夫大丈夫、塩してあるから。1年でももつよ」と笑った。なんて頼もしいんだ。私は安心してもずくを購入した。
ちなみにこの辺りのもずくは大体1000円前後するので最初はびっくりするが、至福のシャキシャキヌルヌルが約束されているので、お好きな方は臆せず購入されることをおすすめする。

おばあちゃんのもずく(左)。布わらじと燕三条製アイスクリームスプーンも買った

能登佐渡のもずくをディスっている看板

 

さて、352号線をさらに少し進んで、石地海水浴場から左折し、内陸の116号線へ戻る。

次は西山ふるさと公苑……と116号線を柏崎方面へ進もうとした時、私は突如重大な事に気づいて、あたふたと車を路肩に寄せ停車した。

お気づきだろうか

私は「⑫出雲崎天領の里」から「㉒西山ふるさと公苑」へ向かおうとして、今、上図に示した「現在地」地点にいる。

その116号線の遥か後方、「⑮良寛の里わしま」を取り逃している。

 

16駅目 良寛の里 わしま

戻った。車で20分ほど。
しんどかったが、いやそれでも、あの地点で天啓のように気づいたのは不幸中の幸いだった。あの先に行った後ではまず取り返しがつかなかったのだ。

取り逃さずに済んだことにほっとしたら急に空腹を覚えた。建物内には靴を脱いで上がれる食事処があったが、時間をロスしたこともあり、物産コーナーで販売していた炊き込みご飯を買った。

たもぎ茸の炊き込みご飯(200円)

油揚げとにんじん、たもぎ茸というきのこが入っている。醤油味の素朴な炊き込みご飯はしみじみとおいしく、あっという間に平らげた。

116号線を、今度こそ柏崎方面へ走り出した。

 

17駅目 西山ふるさと公苑

116号線から横道に入って少し走ると、ようやく西山ふるさと公苑の看板が見えた。駐車場に停めようとした時、気になるものが視界に飛び込んできた。

ん?

え!?

何!?

突然現れた中国の宮廷に、私は困惑した。なんだなんだ。どういうことなんだ。

気になって仕方がないが、まずはスタンプを取りに向かう。スタンプは入ってすぐのところに据えてあったので、早々に駅舎を出て、左手にそびえる色鮮やかな宮殿へ向かった。

正面には「西遊館」とある

扉は開け放たれていた。おそるおそる中を覗いたが誰もいない。

中は広く、様々なものが展示されている。妙にポップな音楽が流れている

広いホールには西遊記のシーンを描いた屏風や、山水画、装飾品や雑貨など色々なものが展示されていた。どういう謂れのものなのか不思議に思いながら展示品を見ていくうち、ようやく答えを見つけた。

西山町と中国・淮安市は友好都市だったのだ。
1972年に日中国交正常化が成った際、当時の総理大臣だった田中角栄の生家があったのがここ西山町、そして中国の周恩来首相の生家があったのが淮安市。
両都市は1995年に友好都市協定を結んでおり、その淮安市から寄贈された品々がここに収められているというわけだった。

そういえば、道の駅の敷地内に田中角栄記念館も併設されていた。そういうことだったのか。

日中国交正常化の写真も展示されている

謎が解けて、すっきりした気持ちで最遊館を出た。

建物の外には西遊記の像がある。
建物名やこの像などやけに西遊記推しなのは、西遊記の著者が淮安市出身だからだそうだ

初めは本当にびっくりしたが、楽しかった。恥ずかしながら田中角栄元総理について知らないことが多かったので、勉強にもなった。
この西遊館から門までの間には庭園が広がっていて、鐘楼があったり東屋があったりする。見て回って、ついつい長居をしてしまった。

 

ここからは116号線を離れて、山を突っ切り、長岡へ向かう。西山ICから高速に乗ろうかとも思ったが、それほど所要時間は変わらないようなので、下道の23号線で向かうことにした。

 

長岡エリア

18駅目 ながおか花火館

全国的にも有名な長岡大花火大会のミュージアムがメインの駅だ。大通りに面しているのだがそちらからは駐車場に入れず、入口が若干わかりにくい。

ご当地マンホール

フードコートやレストランがめちゃくちゃ多く、ちょうど昼時だったこともあって混み合っていた。
ミュージアム内にあるはずのスタンプがなかなか見つからず、結構まごついてしまった。お手洗いを借りて、早々に出発する。

 

長岡市街を離れ、ここから351号線で峠道に入っていく。長い新榎トンネルを抜けて栃尾へ向かった。

 

19駅目 R290とちお

長岡で昼食をとるつもりでいたが、食べそびれてしまいもう13時だ。おなかがすいてきた。そこで、栃尾といえばこれだ。

あぶらげ

栃尾では、油揚げのことを「あぶらげ」という(新潟でもお豆腐屋さんのおじいちゃんが「あぶらげ」と言っていた気もするが)。発音は「ミニモニ」と同じイントネーションだ。

矢印の記された「あげたて栃尾あぶらげ」の看板が目を引くが、ひとまずはスタンプを取りに入館した。
中には物産コーナーと食堂があり、ラーメンやそばなどのメニューに混じって「あぶらげ定食」の文字が大きく掲げられている。定食の響きには惹かれたが、外の看板がどうしても気になる。
外に出て、看板の示す方向へ向かった。

あぶらげ屋さんだ!

写真では無人だが、私が向かった時には、人々がベンチに座ってあぶらげを食べていた。おいしそすぎる!!!急いで注文口に駆け寄った。

こちらは地元の老舗・佐藤豆腐店が出しているお店で、その名も「揚げ処さとう」。揚げ処、いい響きすぎる。

注文してしばし待つと、ねぎと鰹節のたっぷり乗った揚げたてのあぶらげがやってきた。「熱いうちにどうぞ」とお店の方が言ってくださる。もちろんです!醤油と七味をかけて、いそいそとベンチに移動した。

これが栃尾あぶらげだ(興奮して値段をメモし忘れてしまった。400円くらい)

栃尾あぶらげは、一般的な油揚げよりだいぶ大きく厚みがすごい。揚げたてだけに外はサクサク、中はふっくら、噛むとおいしい汁がじゅわっとあふれる。うまい~~~!!

ビールが飲みたすぎる

半分食べたところでたまらず自販機に走り、アクエリアススパークリングを買ってきた。もう冷たくてシュワシュワしていればなんでもいい。

あぶらげ自体はふわっと軽いのだが、大きいので思ったよりお腹がふくれた。炭酸も飲んだし。

 

満足して、290号線を魚沼方面へ。

 

魚沼・小千谷エリア

20駅目 いりひろせ

自然豊かな旧入広瀬村にある道の駅だ。物産コーナーでは魚沼コシヒカリを使ったせんべいやどぶろく、民芸品などを販売している。

車を降りると、駅舎の横の美しい池がまず目を引く。

鏡ヶ池

ほとりには金色の女神像が建っている

女神がこの池に大切な鏡を落としてしまい、悲しみながら探し回ったが、澄んだ水面に姿を映すことで鏡の代わりになると気づき、事なきを得たというほのぼのした伝説が残っているそうだ。

顔出しパネルもある

 

現在時刻は14時10分。今日はなかなか順調だ。
来た道を少し引き返し、JR只見線に沿うようにして、県道70号を小出方面に向かう。

道の駅いりひろせへの手前にいいスノーシェッドがあったので撮った。
私はスノーシェッドが好きなのだ

 

21駅目 ゆのたに

小出の市街にほど近い、大通り沿いにある。
特産品販売所「深雪の里」をひと回りし、スタンプを取ってささっと出発した。

ここからは長岡方面に少し引き返す形で、越後川口から小千谷に向かう。

 

22駅目 越後川口あぐりの里)

農産物直売所「あぐりの里」がメインになっている道の駅だ。

駐車場は狭めで、ほぼ満車に近かったので、スタンプだけ取ってすぐに退散する。

 

23駅目 ちぢみの里おぢや

17号線を長岡方面へさらに引き返し、小千谷に到着した。こちらは大きな温泉施設があって駐車場も広々としているため、車中泊ポイントとして有名なようだ。

温泉施設にちょこんと道の駅兼売店がくっついているような作りになっていて、あまり見て回るようなところはない。汗だくだったので温泉に入りたかったが、出たら結局また汗をかく羽目になりそうだったのであきらめた。

温泉入りて~

時刻を確認すると、まだ15時半だった。

実は、2日目のノルマはこれにて終了だ。ゆのたにから先をかなりさくさく回ったため、まだ時間に余裕があった。朝あんなに早く出なくても良かったんじゃ……という気持ちになりながら、これからどうしようか考える。

この日はフジロックフェスの開催日で、運よくフジロック参加者向けの安い宿泊プランがあったので、宿は南魚沼の舞子高原ホテルを予約していた。

これから南魚沼に向かって、舞子を通り過ぎ、越後湯沢の先にある「みつまた」を取ってしまうのも手だった。だが、小千谷から近いような気がして、私は十日町に向かうことにした。

 

117号線に入って、十日町を目指ししばらく走ったところで、だんだんと嫌なことに気づき始めた。十日町って意外と遠いんじゃないか?

それでももう後戻りはできない。暮れ始めた信濃川沿いを、十日町へと走る。

 

十日町エリア

24駅目 クロステン十日町

16時半近く、ようやくクロステン十日町に到着した。正直遠かった。
一瞬、「17㎞ほど先のまつだいふるさと会館もギリギリ取れるのでは?」という考えが頭をよぎったが、まつだいふるさと会館のスタンプ押印可能時間は17時まで。あまりにギリギリだ。この先は山道になりそうだから日が落ちたら少し不安だし、何より、行って間に合わなかったら心が折れる

ここは断念して、お土産コーナーを少しゆっくり覗いてみることにした。

十日町、特産品がいろいろある

おみやげ館はかなり広い。乾麺のへぎそばやお菓子、米や野菜、地酒もたくさん売っている。

眺めて歩いていると、猪肉のハムが何種類か売っていた。十日町の猟師さん方が獲ったジビエ肉を加工販売する「雪国Base」というお店の商品らしい。ジビエが好きなので、ビアシンケンというハムを購入した。猪を食べたことがないので楽しみだ。

 

117号線から334号線に入り、ここから長く曲がりくねった山道を宿泊地の南魚沼へと降りていく。正直、思った。遠っっっいな……明日またこの道を十日町に向かって上るのか……

日の落ちかけた山道を走り続けるうち、なんだか十日町へ行ったのは判断ミスだった気がしてきて、私はだんだん落ち込んできた。どっちみち明日通る道だったじゃん。みつまたに行って、私の好きな南魚沼の地酒「高千代」でも買った方が良かったんじゃないか。

落ち込みながら山を越え、17号線に降りてきた。降りたところにちょうど酒専門店「てーぶるくろす」があったので立ち寄ると、普通に「高千代」が売っていたので、瞬時に落ち込んでいた気分が上がった。やったー。

 

本日は12駅、1駅はスタンプを押せていないが、とりあえずは昨日と同じ数を回った。

明日は最終日だ。ホテルの大浴場でゆっくり温泉に浸かる。たまたま空いている時間だったようで、ジャグジーにものんびり入った。リッチだー。夕食をとり、早めに就寝した。

 

舞子高原ホテル 部屋が広くてびびった

この日の晩酌セット。猪のハムは、癖もなくしょっぱめでおいしかった

 

[3日目につづく]

 

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