ひとり遊びのポルカ

主にひとりで遊びます

やつらはなぜ車に当たってくるのか

7月末から8月頭、正味5日に渡って新潟県の道の駅を巡った。


その道中で、ひとつ気になることがあった。

記事にも書いたが私はスノーシェッドが好きなので、これは!と思ったスノーシェッドの近くに駐車できるところがあれば停め、車から降りて撮影をしていた。その時思ったのだ。

「なんか車にハチが寄ってくる!」と。

スノーシェッド撮影時だけではなく、山間部で駐車するたびにそういうことがあった。車を停めた瞬間、ハチのような虫が車にガンガン体当たりしてくるのだ。下車したときにはいなかったとしても、撮影を終えて戻ってきたら車の周りを飛び回っているやつがいる。
黄色っぽい体に黒い縞模様が見えたため、最初はスズメバチだと思っておびえまくり、遠巻きに様子を伺った。やつが車の中に入ってしまったら終わりだ。隙をついて大慌てで車に乗り、逃げ出した。

 

5日目に下田村のほうへ行った時、少し疲れたので、山道の途中にあった駐車帯に車を停めて休憩した。その時も、すぐに複数のハチらしき虫が車にコツンコツンと体当たりをしてきた。うわーやっぱり車停めるとハチが来るんだ……なんでなんだろ?と不思議に思い、観察した。
敵意のある当たり方だ。おっかないなあと思いながら運転席側の窓にとまった1匹をしげしげと眺めるうちに、ふと疑念がわいた。

こいつ、本当にハチか?

なんというか、顔がハエっぽいのだ。あと、よく見ると前脚を頭上に掲げてスリスリ擦っている。「やれ打つな 蠅が手をすり 足をする」のあれだ。

え、君、ハエなの?だが、ハエにしては明らかにでかいし、剣呑な感じがする。刺しそうな気配がすごいのだ。
私は昆虫が結構苦手なほうだが、安全な車内にいるのをいいことに、やつらをじろじろと観察して、その特徴を頼りにグーグルで検索した。

結果、やつらはハチでもハエでもなかった。アブだ。

 

アブはなぜ車に当たってくるのか

こういうやつだ

調べてみると、どうやらウシアブというアブのようだ。

黄色っぽい体でお尻のほうに縞模様があり、私も最初ぱっと見ではスズメバチかとおびえたが、こうして冷静に見ると、あのいかにも危険な感じのするオレンジがかった黄色ではない。

体形はハチのようにくびれた胴ではなく、ずんぐりしてやはりハエっぽい。
また、ハチのようにホバリング飛行ができないので、直線的にガンガン体当たりをしてくる。

アブは蚊のように吸血する虫だが、ウシアブはその名の通り牛の血を吸う。蚊と同じく、動物の匂いや熱、呼吸で排出される二酸化炭素に反応して寄ってくるのだそうだ。

要するに、なんか二酸化炭素を出すでかいのが来た!牛じゃね?とあちらが勘違いしたために、車を獲物と認識して攻撃してきているのだ。
ハチと同じく黒色に反応するため、黒っぽい車だと余計襲われるそうだが、エンジンを切ってしばらく待てば去っていく。

 

ウシアブは牛だけでなく人の血も吸う。小学生の頃に一度アブに刺されたことがあるが、めちゃくちゃ痛くて痒かった記憶がある。
ハチのように防御目的で刺すわけではなく、吸血目的で積極的に襲ってくるそうなので、停車時にアブが寄ってきている場合はすぐエンジンを切り、あちらが解散したのを見計らってから車を降りたほうがよさそうだ。

暑い日だったが、覚えたての知識でエンジンを切ってしばらく待っていると、運転席の窓にいたアブは興味を失ったように飛び去っていった。なるほどなあ。

 

ちなみに、アブに襲われた際には、ハチに襲われた時と真逆で、思いっきり振り払ったほうがいいそうだ。
とっさにそんな見分けがつくだろうか。ハチだったらどうすんだ。おそろしく思いながら、エンジンをかけ直して、山を下りた。

 

 

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